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※席順は爆豪と緑谷の間です


隣の席の桧山は変わっていた
授業中居眠りをするようなタイプではないが先生が教科書を開くように言っても閉じたまま
ノートも取らない

ぼーっと黒板を見ている
ただそれだけだった

ちらりと盗み見てもそれはいつも変わらなかった

横から見た彼女は意外とまつげが長かった

先生のここはテストに出るぞーという声にはっとして板書を続けた

多分俺は比較的桧山と話をする方だった
ゲームの話ばかりだったりするが俺の話を聞くこともあった
ふざけているようで、なんとなく違うように思った


「なぁ、桧山今日昼飯何処で食う?」

「あ、瀬呂」

4限目が終わって声を掛けると俺の方を見た

「今日は食堂いこうかな」

「んじゃ、早めに行くか」

「食堂混むもんねぇ」

そう言うが慌てて席を立つことはなくあくまでもマイペースに準備をしている

「何食うの?」

「うどんかな」

「お前食堂行く時いつもそれじゃね?」

「そういわれるとそうかもね」

気が付かなかったのだろうか

「好きなん?うどん」

「いや、別に好きでは無いと思う」

「なんだそりゃ」

好きなものでも無いのに食堂に行くと毎回同じものを食べるのか

「なんでうどん?」

「楽だからかな。そんなに噛まなくてもいいし」

「味は?飽きないの?」

「食べれればそれでいいから」

なんか…

「お前ちょっと相澤先生に似てるよな」

「え?」

目を丸くした
この顔は初めて見たな

「……どこら辺が?」

「なんか、効率を優先したりしてるとこ」

「えー」

よく分からないという顔をされた
そんなことないと思うけど

「瀬呂はよく人を見てるね」

「そうか?」

「うん、そう思うよ」

私も人のことよく見てるけどね
そう言ってへらりと笑っていた





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