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- ナノ -

「遥音ってホント脚だけは美脚だよなー」
「は…?」

いつもの様にマネ業に勤しんでいたところふと気がついた様に夕が言った
言った当の本人はウンウンと頷きながら顎に手を当てている

ちょっと待って、今の発言は聞捨てならない

「え、今なんて?」
「ん?だから脚だけは美脚だよなって」
「脚だけは?!脚も、でしょう!?」
「……うーん」
「真剣に悩まないでよ!!」

ちょっと悲しくなるでしょうが!!

「俺、女子の脚の中では1番遥音の脚が好きだ!!」
「う、うん…何ていうか喜んでいいのかよくわかんないな」
「そうか?」
「あ、じゃあきよちゃんよりも?」
「何言ってんだ潔子さんは潔子さんってだけで一番なんだ」

あ、はい
お前なんかじゃ比べもんになんねーぞって事ね
了解です。

まぁ、脚は私も手入れは気を付けてるからね
言われて嫌な気はしないけど

「でも普段脚とか出さないよなー」
「ん?んーそうだね」
「理由があるのか?」
「一番の理由はやっぱり肌が日焼けに弱いからだけど」
「…だけど?」
「きよちゃんに言われたのもあるよ」
「潔子さんに?!」

なんだその食い付きは

「昔言われたの。きよちゃんから女はそんなに気軽に足を出しちゃダメって」
「潔子さんが?!」
「そう。だから制服の時も生脚じゃなくてタイツ履いてるしジャージも短パンは履かないし」
「でも練習の時は結構ジャージの裾捲ってね?」

ほら、今だってと言って夕は私のジャージの裾を指さした
確かに今の私のジャージの裾は7分位まで曲げている

「今日は体育館暑いからねぇ…日差しも今のところ入ってきてないから少しだけね」
「ふぅん」

自分から聞いといてすっげー興味無さそうだな

「ま、ジャージだと分かんないだろうけど本来どういう脚が美脚と呼ばれるのかってちゃんと定義があるんだよ?」
「へぇ」
「ほんとどうでも良さそうだな、君は」
「俺はただ綺麗だって思ってるだけで定義とかどうでもいい」
「…そうですかー、じゃあ今のうちに貴重な遥音ちゃんの生脚を見ておけばいいんじゃないですかねぇ」
「生脚っつてもチラッとだけじゃねぇか!」

もっとサービスしろ!と酔っ払いのように絡んでくる夕をそのまま放置してマネ業を再開させた

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