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「#幼馴染」のBL小説を読む
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「そう言えば遥音さんって髪長いですよね」


マネージャー業をしている遥音を見ながら影山が呟いた


「んー?そう言えばそうだな」



影山の言葉に大地が賛同し遥音を見る



「影山がそんなこと言うなんて何か意外だなー」



俺がそう言うと影山は視線を遥音に向けながら



「いや、あんなに髪伸ばして邪魔じゃないかと思って…」



と言った



「……やっぱり影山は影山だった」



「…??」




影山は首を傾げながら俺の方を見た


影山が遥音の事気になってるんじゃないかと内心焦ったけどその必要は無かったみたいだ



「まぁ入部して来た頃よりも遥かに伸びたよなー

一年の時は清水くらいの長さだったし」



「じゃあそれからずっと伸ばしてるって事ですか!?」



日向の驚いた声を聞いて遥音がこっちを向いた



「どうしたの、翔陽…そんな大声出して」



トコトコとこっちに歩いてくる遥音



丁度休憩時間になったためそのまま雑談に入る



「遥音の髪が長いなーって話してたんだよ」



俺がそう言うと遥音は笑った



「まぁ、そう言われるとそうですねぇ…


私もよくここまで伸ばしてきましたよ 」



自分の毛先を弄りながら呟いた



「…その言い方、遥音さんは短い方が好きなんですか」



「お!蛍も私に興味あるのー??」



照れるー、と頭を掻きながら月島の肩をパンパンと叩いた



叩かれた月島はあからさまに嫌そうな顔をしていた



「…気まぐれですよ、調子に乗らないで下さい」



「…つれないなぁ…まぁ、私は基本ショートが好きだよ!


これは私と孝支先輩の二人だけの秘密だったけど皆がそう言うんなら教えてあげなくもない!!」



ふふん、と腰に手を回しながら言った遥音を差し置いて皆は俺の方を見た



「え!スガはなんで遥音が髪伸ばしてるのか知ってたのか?」



「ん?…まぁな、聞かれなかったから言わなかっただけだよ」



多分影山が言わなかったら誰も気付かなかったんじゃないか?



それはそれで二人だけの思い出だから全然問題ないんだけど



「…私の扱い、ナニコレ」



「なに一人でテンション下がってんだ?」



若干テンションが下がった遥音のそばに水道場にいた田中がやって来た




「龍君や、皆が私を蔑ろ(ないがしろ)にするよー」



しくしくと泣きマネをする遥音の隣に座りドリンクを飲む田中




「まぁ、そんなんいつもの事なんだから気にする事ないだろ」



「私女の子なのにーこんなに可愛いのにー」



「…それ言ってる時点でアウトなんじゃない?」



苦笑いしながら縁下が突っ込む



「えー、皆なんで私が髪伸ばしてるのか気になるんでしょ?」



「…それは、」



「まぁ…な」



「こんだけ持ち上げといてしょうもない理由だったら遥音さん何か奢って下さいね」




大地と田中が肯定するなか月島だけが厳しい一言



「しょーもなくないから!!感動するから!


蛍に奢るお金なんてありません!」





ふん!っと若干息を荒くした遥音は今から一年ほど前の話をし始めた







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