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「#幼馴染」のBL小説を読む
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日向side

くっそー!
今日こそ影山よりも早く体育館に行って練習したかったのに…!
先生に頼まれてしまって断れなかった

走って部室まで行き急いで着替える

階段を下りて目の前の体育館へ向かう
扉を開けようとしたらいきなり扉が開いて出てこようとした人とぶつかってしまった

俺はそのまま後ろへ倒れ、俺とぶつかった人は体育館の方へ倒れてしまった

「いったた…す、すみません」
「いや、こっちこそ…ちゃんと確認しなかったから、ごめん」


聞き慣れない声を聞いて顔を上げるとそこにはいつもは下ろしている髪を横で緩く三つ編みをしている清水先輩だった


「え…?し、清水、先輩?」
「?うん、清水だけど」

いつもと違う声に違和感を感じたところでバタバタと中から足音が聞こえてきた


「潔香!!大丈夫か!?」
「け、怪我は?!足、捻らなかったか!?」
「どこも痛くない?!」


キャプテン、東峰さん、菅原さんが清水先輩に対して物凄く心配している
あれ…いつもこんなに心配してたっけ?

というより潔香?清水先輩の名前ってたしか潔子だったような…


「…大丈夫ですから、少し尻餅ついただけなのに心配し過ぎ…」
「潔香、大丈夫だった?」
「あ、うん…お姉ちゃん」
「し、清水先輩が2人!?」
「ん?」
「え?」

そう、清水先輩が2人いるのだ
驚いている俺を他所に3年の先輩達は特にいつもと変わらない

「あぁ、私の妹の潔香…日向は初めてだったね」
「い、妹!?」
「…妹ですけど」
「……そっくり」

そう、本当にそっくりなのだ
双子だと思うほどに似ている

「この前影山と話してただろ?もう1人のマネージャーだよ」

菅原さんがポン、と俺の肩を叩いた

「ちなみに潔香は2年生だ」
「本当に双子とかじゃないんですね」
「あぁ、そっくりだけどな」

違いといえば眼鏡を掛けていないところと声が清水先輩よりも少しだけ低いところかな
あと身長は俺よりも低い

「1年の日向翔陽です!よ、よろしくおねがいしますっ!」
「うん、私は2年の清水潔香。よろしく日向」

こくりと頷いている姿はやっぱり清水先輩そっくりだった




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