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飛雄の頭に直撃した翔陽のサーブ





虚しくもそのまま試合終了の笛が鳴った




「ま 待て影山! 気持ちはわかるが抑えるんだ!」




大地さんが飛雄に慌ただしくフォローを入れるも…



「________…まだ…何も言ってませんけど」





飛雄の言葉にあの大地さんでさえ怯えていた




あの背中を見ただけで飛雄がどれだけ怒っているのかが伝わってくる




私の隣りにいる孝支先輩も飛雄を抑えるためのスタンバイをしている



……ハラハラしてるのがすごいわかるんだけど





めっちゃ可愛いんですけど…、いっそ私を押さえ込んでくれって感じ…





「…ぶ」




そこで静まっていたコート内に誰かが吹き出す音がした




「ォハーッ!!ぅオイ後頭部大丈夫か!!!」



「ナイス後頭部!!」



「!?煽るのもダメだっつーの!!」



「ヤメロお前らっ」




ものっすごい楽しげに笑ってる龍と蛍…



そしてそれを注意する孝支先輩と大地さん




…そして翔陽は





笑顔で固まっていた…




飛雄はそんな翔陽に近づき距離をどんどん詰めていって壁まで追い詰めた




ここからでは距離が遠くてなにを言っているのかまでは分からないが翔陽の表情から相当怖いんだろう…



すると飛雄はいきなり自分の後頭部を叩き出した




見てるこっちもなんか怖い…



「とっとと通常運転に戻れバカヤローッ!!!」



こっちを指差して飛雄がそう叫んだ



どうやら話は終わったらしく飛雄はこっちに戻ってきた




残された翔陽はなんかよくわかんない表情をしていたけど、どうやら緊張はほぐれたみたいだ




「おいコラ日向ァ!!」



今度は龍が翔陽に近づいて行った


話を聞いてみるとどうやら翔陽はちゃんとしなければ交代させられるかと思っていたみたいだ



「ナメるなよ!!お前が下手糞なことなんかわかりきってることだろうが!



わかってて入れてんだろ大地さんは!」



ショックを受けている翔陽をよそに龍はそのまま続ける




「交替させられた時のことはなあ あー…うー…交替させられたときに考えろ!!」




「えっ…」




なんだその微妙なアドバイスは…



翔陽も反応がすっごい微妙だし…




「いいから余計な心配すんじゃねえ!あたまの容量少ないクセに!!」




「…それは龍も一緒でしょうが…」




「天野さん…」




思わず声に出してしまったのを武ちゃんに聞かれてしまった




「た…助けなくて平気?」



「あ ハイ多分大丈夫です」




「そ…そお?」




オロオロしていた武ちゃんはコートを指差して孝支先輩に聞いていた





………多分て(笑)








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