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「いやぁ、俺は大地さんに用事があってな」
「いいなぁ!!羨ましいっ!
私なんて孝支先輩に会いに行く理由が無くて困っててやっとこさ来たのに
龍は特に理由も無く3年の階に堂々と行けるなんて!」
「おい!!今大地さんに用があってって言っただろうがっ!」
「??言ったっけ?…それで用事って何だったの?」
「そりゃ、新入生の入部届け…」
龍がそういった時大地さんの声が聞こえてきた
「どうしたんですかー?大地さん」
大地さんの手にあるのはきよちゃんが持ってきた入部届け
覗きこんで見るとそこには
「影山飛雄…??」
「あぁ、遥音は去年居なかったもんな」
状況が良く分からず首を捻っていた私に孝支先輩が教えてくれた
影山飛雄
北川第一中学校の男子バレー部
ポジションはセッター
天才的な才能を持ちバレー部員達にはコート上の王様と呼ばれているらしい
「ほぇー…そんなにすごかったんですか
やっぱり私も見に行きたかったです!
その試合!」
残念ながら私はその時家の用事で行く事が出来なかったのだ
せっかく孝支先輩から誘ってもらってたのに…
「はぁ…」
あの時の事を思いだして思わずため息が零れた
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