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体育館の掃除を終えてみんなで帰る



「それにしてもよ〜あの優男のサーブ凄かったなぁ


最初からアレやられてたらヤバかったぜ…




さすが影山と同中の先輩_____………アレ?ていうか




影山ってなんで烏野に居るんだっけ?」



龍の言葉にみんなの視線が飛雄に移る



飛雄はさっき坂ノ下で買っていたグングンバーをもぐもぐと咀嚼している




龍の疑問は確かに私も思ってた



強い所に行きたかったら普通は白鳥沢に行くはずだし



食べ終わった飛雄はただ一言





「…落ちました 白鳥沢」



「落ちた!?」



…そんなきっぱり




「白鳥沢から推薦来なかったし 一般で受けて落ちたんです


試験が意味不明でした」




飛雄の話を聞いて納得した…



あそこ偏差値無駄に高いし



「あそこは普通に入ろうとしたら超難関だもんな…」



「へえーっ”大王様”勉強大したことないんだネ〜」





後ろから蛍が飛雄を挑発する



そしてそのまま先に歩いて行ってしまった



飛雄はどうやら烏養監督に指導してもらいたくて烏野に来たらしい



孝支先輩は去年の練習を思い出して震えていた



マネージャーは練習に参加しないけど傍から見ててもあの練習は大変そうだったもん




「俺たちにはまだ色々足りてなくて今日の勝利もギリギリだった」



飛雄と龍の話を聞いていた大地さんがそう言った



「いっいっぱい練習しますっっ」



「あっうん!個人のレベルアップも大事だな!



けど…今の烏野には根本的にメンバーが足りてないんだよ」



…そうなんだよね



今の烏野にはリベロもいないしエーススパイカーもいない



もうすぐ謹慎解けるはずだけど



「…あとは技術の指導とか試合中の采配をとる監督とかコーチ…」



「エッエースなら俺がっ」



「おめーは”最強の囮”だっつてんダロ!」



「ははは…」



「でも”守護神”が戻ってくるって言ってましたよね」



「うん」





飛雄の言葉に大地さんが嬉しそうに笑う




「烏野は強豪じゃないけど特別弱くもない


今までだって優秀な人材は居たはずなのにその力をちゃんと繋げてなかった



でもまたみんなが揃ってそこに1年生の新戦力も加わって___…その戦力がちゃんと全部繋げたら__…」




「………夏のインターハイ…



「全国」がただの”遠くの目標”じゃなく”現実に掴めるもの”にきっとなる」



孝支先輩の言葉を繋げるように大地さんが言った








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