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「っていうか今更ですけど選手だったんですね」



「うん、そうだよー」



さっき飛雄ちゃんと試合ができるって言ってたし



「そうなんですか」



「あ、俺のこと興味持ってくれた??」



「あ、いえ…全然」



「ひどっ…」



「私男子は孝支先輩かセンター分けの人しか興味ないんで」



「なんでセンター分け限定してるのさ!!」



「…なんでって、ただの好みですよ」



あなたにもあるでしょう?、と言うと



「俺は基本的に女の子はみんな好きだよ」



「……チャラ男め撲滅しろ」



「ちょっと!!君さっきからちょいちょい暴言吐いてない?!」



「そんな馬鹿なー気のせいですよ」



なんか隣でブーブー文句言ってるけど聞こえなーい



「あ、ホラもう体育館着きますよー」



「なんかもういいや…」



体育館の入口に入ったところでふと気がついた



「あ、今更ですけど名前なんて言うんですか?」



「…ほんとに今更だね」



「まあ知らなくても問題はないんで構わないんですけど」



「及川!!及川徹!!」



「そうですか、私は天野遥音です



じゃあ私はこれで…」



そそくさとチャラ男もとい及川さんから離れてきよちゃんのところへ向かう



「遥音!遅かったから探しに行こうと思ってた」


「ごめんねーなんか変な人に絡まれててさー」



冗談まがいに言ったのにきよちゃんの目がすごく怖かった



「何にもされなかった?」



「へ?あ、うん…全然なんにも」



「……そう」



きよちゃんと話していると突然黄色い声援が聞こえてきた



「及川さ〜〜〜〜〜〜ん!!やっと来たあーっ」



オイカワサン???



さきほど覚えたばかりの真新しい名前



「及川さん無理しないでくださーい!」




女子に向けたあの胡散臭い笑みにイラっとしたのはここだけの話




飛雄曰く及川さんは中学校の時に参考にしていた先輩で、性格が蛍よりも悪いらしい(笑)


実力も相当高いみたいだ



性格悪いのかー…



なんか話したときはヘタレみたいなかんじがしたけど



しかも話を聞いてみたら及川さんはどうやらキャプテンらしい…


そう言えばキャプテンいないなーとは思ってたけどまさかあの人がねえ…


自由奔放な人がキャプテンだと副キャプテンはさぞたいへんなんだろうなあ…





私はこの時青城の副キャプテンに同情した








(っくしゅん!!)
(なになに岩ちゃん風邪でも引いたー?)
(ああ?)
(選手なんだから体調管理には気を付けないと!)
(お前に言われたくねーんだよ!クソ川!!捻挫なんかしやがって!!)
(ちょっと、痛いよ岩ちゃん!!)
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