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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -

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どうやらこの人は飛雄の先輩らしい



「ていうかそのジャージバレー部のですよね?マネージャーなんですか?」




この時間にここら辺をうろついているなんて選手じゃないだろう…



「ん??いや違うよ?」



「じゃあ、補欠的な人ですか?応援しないとダメじゃないですか」



「残念ながら補欠的な人でもないね」



「……………じゃ、私もうドリンク準備終わったんで体育館戻ります」



この人面倒くさい人だ



正直私もなかなか面倒くさいと思うけどなんかこの人好かん…




あれかな、同族嫌悪的な…



「ごめんごめん!!ちゃんと話すからそんなつれないこと言わないでよ!」



かごを持ち上げながら私はその人を横目で見た



「まあ、体育館にはいきますよ…ほかに待ってる人がいるんで…」



「じゃ、体育館まで一緒に!」



「……お好きにどうぞ」



私は隣を歩くその人にバレないようにひっそりとため息を零した



「ところであなたはなんでこの時間まで体育館の外にいたんですか?」



話を聞く限りマネージャーや補欠じゃないみたいだし



「んー、知りたい??」



「あ、話したくないなら別にいいですけど…」




なんとなく聞いてみたってだけでそこまで気になるわけじゃないし



「なんで君そんなにドライなの?もっと食い下がってよ!!」



「えー…私興味が引かないものには結構冷めてるのかもしれないです…


新しい自分を見つけられたのはあなたのおかげです」



「…それ絶対に感謝してないよね?」



「…で、あなたはなんでこんな時間までここにいるんですか?」



聞いて欲しかったようなのでとりあえず聞いてみる



「それはねー、病院の帰りだからだよ!」



「………は?」




病院??



「なんでまた病院なんて…」



「いやー…それがさーちょっと練習の時に足ひねって軽い捻挫になってねー」



ヘラヘラと笑いながらいうその人の足を見ると別に何もなっていない



軽い捻挫って言ってたしもう完治したんだろうな



「そうなんですか…まあ、もう完治してるみたいですから良かったですね」



「まあねー!!これで思いっきり飛雄ちゃんと試合できるし!!」




ウインクを飛ばしてきたが思い切り避けてやった



ひどいとか言ってるけどムシムシ



孝支先輩からのウインクだったら喜んで受けに行くのに…





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