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あぁ、終礼も終わったというのに孝支先輩に会いに行けないなんてっっ!
日誌を書く手を走らせながら早く早くと急ぐ
後は何が残ってたっけ?
窓締めも終わったし黒板も消した
頼まれた資料も閉じ終わった
あとはこの日誌だけだ!!
「ふ、ふふふ…待っていて下さい孝支先輩!」
日直は2人でしているが相方の山田君は只今廊下の窓締めをしている
「天野、戸締り終わったぞ」
「あ、うん…ありがとー山田」
「日誌は書き終わったか??」
「あとちょっと………っおわった!!」
「じゃあ、俺が先生に出してくるよ」
「え、いいの!?」
やばい山田に後光が差していて直視出来ないっ!!!!
「うん、別に良いよ
それより天野は早く部活に行きたいだろ?」
「本当ありがと!山田菩薩様っ!!
そうなの、もう部活に行きたくて行きたくてっ!!
じゃあまた明日ね、山田!」
「……菩薩様?」
山田に日誌を渡してダッシュで教室を出る
「天野って放課後になるとなんかテンション変わるよなー」
勿論、もう既に教室にいない私は山田の呟きなんか聞こえなかった
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