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- ナノ -

2階へ上がり自分の部屋のドアを開けるとそこには2人はすでに勉強道具を折りたたみ式のテーブルの上に広げていた

雛乃は俺のベッドの上にちょこんと座っていた。可愛い

「悪い、遅くなった」
「おー、勝手にくつろがせてもらってる」
「にーに!」

大地たちと何かを話していた見たいだったか俺の姿を見た瞬間にこっちへ走ってくる雛乃を見て優越感
旭と大地は折りたたみ式のテーブルを出し課題を広げながら待っていた

俺は持っていたお盆をテーブルの上に置き母さんから渡された雛乃のお気に入りのお菓子を手に取った

「雛乃、これなーんだ」
「っ!!」

俺が手に持っている物を見付けると雛乃はぱっと表情を輝かせ俺の顔とお菓子を交互に見比べた

「にゃんこ!!」
「雛乃がこれ好きなんだって母さんから聞いた」
「うん!にゃんこいっぱいはいっててね、おいしーの!」
「あとで母さんにお礼言わないとなー」
「うん!ね、にーに!これあけて??」

こてんと首をかしげてお願いする雛乃に口元がニヤけそうになるのを必死に抑えお菓子の箱を開ける
大地たちがいる手前ニヤニヤしてたらドン引きされるに違いないしな

「はい」
「えへへーありやと!にーに!!」
「どういたしまして」

雛乃はお菓子を受け取りふにゃりと笑った

あぁ、ホントに可愛い
なんでこんなに可愛いんだろうか、うちの子は

雛乃は箱に入っているビスケットを取り出して俺に1つ差し出した

「はい、にーに!あーん」
「え?いや、それは雛乃の…」
「うん、おいしーからにーにもたべて?あーん!」
「……あ、あー」

俺が口を開けると雛乃は猫のビスケットを俺の口へと運んだ
ビスケットはサクサクとしていてほんのり甘味があった

「おいしー?」
「…うん、美味しかった。ありがとな、雛乃」
「えへへー、どういてまして!」

どういたしまして、だけどな
いつもなら正しい言葉を教えるけど今の俺にはその力が残ってない
雛乃の破壊力半端ないな、今からこの子の将来が不安になってきた
……天使すぎて

「だいちとあしゃひにもあげるー!」

俺が食べたのを見て雛乃は次に大地と旭の所へ向かいさっきと同様あーん、をしてビスケットを食べさせていた

いや、うん…雛乃は優しい子だからな、そりゃあ俺だけな訳ないよな、うん



(……スガ、なんかテンション下がってないか?)
(別に、普通だし)
(そ、そうか)
(ほら、早く勉強するぞ)
(う、うん、そうだな…何からする?)
(数学かな)
(よし、じゃあ始めるか)
(…はぁ)
((…絶対さっきの気にしてる))


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