君と私の物語 | ナノ
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あの後、成り行きで私と菅原君は一緒に帰ることになった。

「………。」
「………。」


会話が弾まないっ!
友達になったといっても私にとっては好きな人と2人きりな状況なわけで…


私の頭の中は軽くパニックだ
な、なにか話題を!!

そう思ってキョロキョロと辺りを見回す
そこで、彼の真っ黒な姿を見てさっき思った疑問をぶつけてみることにした。


「す、菅原君はどうして部活のジャージを着てたの?」

3年生ってもう引退したんじゃ…と続けると、彼は爽やかな笑みを浮かべて答えてくれた

「引退したんだけどさ、ずっと勉強ばっかしてたらストレスたまっちゃって
だからたまにこうして気分転換がてらに練習に参加させてもらってるんだ」
「そ、そうだったんだ。」

…そう言えばウチのバレー部って確か強かったっけ
自分が運動しないからっていってよく聞き流していたのを心底憎んだ

「松元さんは毎年ああやってカウンターの当番やってんの?」
「あ、うん。私、結構好きなんだ。あの雰囲気とか、本の匂いとか」
「あー、何となくわかるかも。落ち着くよなーあの感じ」
「!…本当?私の友達はあの静かな雰囲気が苦手だって言ってあまり来てくれないの。だから嬉しい…」
「あ!…えっと、じゃあ俺も夏休みの間たまに勉強しに行ってもいい?」
「うん!勿論!私、月・水・金が当番だからその日はいるから…って別に私がいる時じゃなくても全然良いんだけどね!!」


自分で言ってて少し恥ずかしくなった。
別に菅原君は私に会うために来ても良いかって聞いたわけじゃないのに!
自惚れるな、私!!

若干赤くなった頬を俯いて隠す

すると、菅原君から思わぬ返事が

「うん、じゃあ俺もその日は学校に行って勉強するようにしようかな」
「!!!」

ぱっと顔を上げると彼も少し顔を赤らめながらニッと笑っていた


少しは自惚れても良いかな?
…良いよね?
菅原君も私と仲良くなりたいって思ってくれてるのかな…?


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