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委員会のある日は帰りが遅くなるからいつも蛍ちゃんと一緒に帰る






本当は毎日蛍ちゃんと一緒に帰りたいくらいなんだけどね







だから月に2回あるちょっと憂鬱な委員会も蛍ちゃんと一緒に帰る事が出来るんだと思えば頑張れる







その憂鬱な委員会が終わったあと校門の前で待ち合わせをする






帰り道は今日あった事を話す







まぁ、喋ることは限られてるんけど…
それでも蛍ちゃんは呆れたりしないで私の話をちゃんと聞いてくれる






それが嬉しくて私はまた話を続ける








「それでねっ………あ、雨」







話の途中でパラパラと雨が降ってきた







「…傘持ってきてない」






私の呟きを聞いた蛍ちゃんもどうやら私と同じみたいだ






今朝の天気予報で雨が降るなんて言っていなかったから傘は持ってこなった






いつもなら持ってきている折りたたみ傘も今日は荷物が多くて抜いてきたのに






…ついてないなぁ






次第に雨が強くなってきた








「わっ!ど、どうしよう!」








坂之下商店は過ぎちゃったし







キョロキョロと雨宿り出来る場所を探していると蛍ちゃんが私の腕を引っ張った







「ほら、走るよ」







「う、うん!」







パシャパシャと水溜りを弾く音が響いた