×
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -
1


山口side







部活中にツッキーが倒れた







その時ふと、昼休みの愛乃ちゃんの言葉が頭によぎった








彼女はあの時既にツッキーの具合が良くない事を見破っていたんだ








愛乃ちゃんはやっぱりツッキーの事をよく見てる







倒れたツッキーを東峰さんが運ぶと言い、キャプテンはそれに付き添うため出て行った








「月島の奴大丈夫か…?」







俺の隣にいた日向がポツリと呟いた








「最近勉強の方も大変になってきたし疲れが溜まってたのかも…」








「あー、今の練習結構キツいもんなー」







と、シャツで汗を拭いながら日向が言った







体力底無しの日向がそう言うんだから他の部員(勿論俺も)は相当キツイ







「俺、ちょっと愛乃ちゃんにメール送ってくる」






菅原さんに断ってから部室に行き愛乃ちゃんにメールを送ってからまた体育館へ戻る







「近衛さんってまだ学校に残ってんのか?」







休憩時間に日向がドリンクを飲みながら聞いてきた







「あぁ、今日は何か授業に集中出来なかったみたいでさ

友達にノート借りて写させて貰ってるみたいだから多分まだ教室にいると思う」







「近衛でも授業に集中出来ないとかあるんだな」







その話を聞いていたらしい影山が意外そうに言った







確かに愛乃ちゃんは普段はノートもしっかり取ってるからそんなことは滅多に無い







ただ、今回はツッキーの事が心配で集中出来なかったんだと思う







俺もツッキーが倒れるまで珍しいな、くらいにしか思ってなかったし