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「け、蛍ちゃん??」





「悪いけど、やっぱり今日は先約があるから帰るよ

愛乃の具合もあまり良くないみたいだし」





そう言ってそのまま愛乃の手を取ったまま歩き出した





「でも、近衛さんは月島君と付き合ってないって」





「だから??愛乃と一緒にいるのは僕の意志なんだけど…


この意味、分かるよね??」






月島がそう言うと彼女は走って去っていった






彼女が走り去る姿をボーっと眺めていた






「………で??」







「え??」






誰もいない廊下に二人の声が響いた






「何で僕の制服掴んだの?」






「え、あ…な、何で、だろう??」





自分でも分からず首を傾げる愛乃






「聞いてるのこっちなんだけど」






「ご、ごめん」





はぁ、とため息を零した月島に愛乃は自分の考えを一生懸命まとめていた






「なんか、蛍ちゃんの制服を掴んだのは無意識と言うか気が付いたら掴んでて…


あの子が蛍ちゃんといると、何か胸がキューってなって…
自分でも良く分からないの」





愛乃の言葉に満足したのか月島は掴んでいた愛乃の手を引き寄せた





「愛乃はさ、僕と山口の事どう思ってる?」





まさかここで山口が出てくるとは思っていなかったが二人とも好きだと答えた





「じゃあ、山口が他の女子と話してるのを見たとしたらどう?」





「いや、別に…ただ女の子と話してて楽しそうだなぁって」





「じゃあ、僕は?」





「…蛍ちゃん?」





月島に言われて愛乃は山口の時と同様に考えてみた






「……………」






「どうだった?」






「なんか、嫌だった」





二人とも好きな人なのにどうして違うのかわからず首を捻る