4
その日を境に彼女は事あるごとに月島の周りにいる様になった
それを見ていた愛乃は何故か胸が締め付けられた
どうして胸が痛むのか愛乃には全く分からずただただ戸惑うばかりだった
「愛乃、あれ何なのよ」
「あれって??」
彼女は小学校からの友達の安田由紀通称由紀ちゃん
口調はキツイが思いやりがあって姉御肌の彼女のことを愛乃は密かに憧れていた
その由紀が月島と彼女はのやり取りを見ていて呟いた
「惚けないで!どうみてもあの女に決まってんじゃんか!」
「あぁ!彼女ね、蛍ちゃんの事が好きなんだって!
何か蛍ちゃんと仲良くなりたいみたいで協力してって言われたの!」
嬉しいことだよね!と笑って言うと由紀は頭を抱えた
「もうどこから突っ込んだら良いのか分かんない…
けど、取り敢えずこれだけは言っておくわ
………この、お馬鹿!!」
そう言って由紀は愛乃に軽目のチョップをお見舞いした
「あぅ!!」
何で??という目を向けると由紀はため息をついた
「月島が憐れに思えてきて仕方が無いよ私は…」
「なんでここで蛍ちゃんが出てくるの??」
何故そこで月島が出てくるのか愛乃には全く分からなかった
→