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「む、無理だよっ!」
蛍ちゃんから離れようとしたけど手掴まれたままで逃げる事は出来ない
「なんで?」
「なんでって…だってここ外だよ??
それに、は…恥ずかしいし」
顔が赤くなっているのが自分でもよく分かったけど手を掴まれているため顔を隠す事も出来ない
「蛍ちゃん、手離して」
「ヤダね」
ヤダねって……
「こんな雨の中誰も来ないし第一雨が凄くていたとしても見えないよ」
そうかもしれないけど、そう言う事じゃない
「いつも僕からしてるんだからたまには愛乃からしてもいいと思うんだけど」
蛍ちゃんは追い討ちを掛ける様に続けた
確かにいつも蛍ちゃんがしてくれるから私からする事はない
「ほら」
これ以上このままでいると蛍ちゃんの機嫌が悪くなるだろう
もう、私が腹を括るしかない…
「わ、分かった…けど
蛍ちゃん、目、瞑っててよ??」
私がそう言うと蛍ちゃんは分かった分かったと本当に分かっているのか良く分からない返事をした
ちゃんと蛍ちゃんが目を瞑ったのを確認してからゆっくりと顔を近づける
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