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付き合って3年も何も無いなんておかしい事
私がそういう事に関する知識が無さすぎる事
蛍ちゃんに我慢させ過ぎている事
そのままの状態だと別れ話をされてもおかしくない事


「……」


話し終わって隣にいる蛍ちゃんの顔を覗くと眉間にシワが寄っていて、怖い顔になっていた


「け、蛍ちゃん??」

「ッチ…安田の奴」


なんて言ったのかよく聞こえなかったけど…
良いのかな…?


「…あの、」

「まぁ…安田の言う事も間違いじゃないかもしれないけど」

「……うん」

「僕だって全く興味が無いわけじゃない」

「……うん」


それはそうだよね…


「好きな女としたくない訳が無い」

「っ!」


"好きな女"
その言葉に顔が熱くなる


「今だって、そうだ」

「…けい、ちゃ」


頬に手を添えられ視線が交わる
私は逸らさずに蛍ちゃんの目を見つめ返す

段々と蛍ちゃんの顔が近づいてきて目をギュッと瞑った
唇が触れそうになった時


「蛍ー!ご飯よー!愛乃ちゃんも今日は家で食べていきなさーい!」

「「っ!!」」


バッと距離を取って何となく気まずくなる
私はそのまま部屋から出て行こうとする蛍ちゃんの背中に抱き着いた


「…蛍ちゃん、私…」

「……愛乃」

「っ、ん!!」


振り返った蛍ちゃんにそのまま口を塞がれた


「続きはまた、今度…」


ふっと笑って先に降りていった蛍ちゃんの背を私は呆然と見つめていた