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「#幼馴染」のBL小説を読む
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- ナノ -
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「アイツ愛乃のこと名前で呼んでたっけ…」






去って行く忠君の背中を見送りながら蛍ちゃんが呟いた






「あ、さっきね、その話をしてたの!」






忠君と話した内容を一通り伝えたところ、蛍ちゃんの機嫌は治るどころかますます悪くなっていた






眉間の皺が一段と深くなっていた






「あ、あれ?蛍ちゃん…?」






なんで機嫌悪くなってるの?







「本当馬鹿だよねー愛乃は」






………なんで?



あれ、私何か馬鹿な事いったかな?






「あんまり他の男に名前とか呼ばさないでよね」






「え?でも忠君は昔から一緒にいたじゃん」






「山口だって男でしょ」






「まぁそうだけど…」






そのまま私の手を取って歩き出す蛍ちゃん






どうやら私のスーパーまでの買い物に付き合ってくれるみたいだ






蛍ちゃんは何時も意地悪だけどこういう優しいところ、凄く好き







「でもね、蛍ちゃん」






「…なに」





未だに不機嫌な背中に声をかける





「確かに忠君にも名前で呼んで欲しいって思ったけど、でもね、私の名前を呼んで胸がポカポカするのは蛍ちゃんだけだよ?」






蛍ちゃんは私が考えた精一杯の言葉を聞いてふっと笑って






「本当愛乃って馬鹿だね」






さっきの馬鹿とは違って今度の馬鹿には優しさが溢れていた







「蛍ちゃん!」





手をギュッと握って蛍ちゃんの顔を除き込んだ





「大好き!!」






愛情表現は人それぞれ



私はちゃんと分かってるよ!