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「……愛乃が差し入れをくれたっていうのは良かったんだ…けど、その後に他校だけどお世話になっている先輩たちが愛乃に囲まれてたっていうか、こう…頭なでたり、手を触ったりしてるの見ててなんだかやるせなくなった。
愛乃が僕のとこに来て、手を触ったとき、無意識のうちに手を払ったんだ」
簡単にあったことを説明すると愛美さんはしばらく黙り込んでしまった。
数分経った頃愛美さんは僕の頭をポンポンと撫でた
「まあ、男心がわかってる私には蛍の気持ち分からなくもないけど愛乃はそういうのわからないだろうからねぇ…
ちゃーんと口で言わないとわからないだろうと思うよ」
「……うん」
「だから、愛乃にどうしてそうしちゃったのか理由をいいに行こうじゃない」
「……え、今から??」
「うん、いまから」
ほら行くよ、と言って愛美さんは僕の手を取って歩き出した
体育館にだんだんと近づいて来たとき、不意に声がした
声がする方を向くとそこには息を切らした愛乃がいた
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