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「#幼馴染」のBL小説を読む
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- ナノ -
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僕が顔を上げるとそこには愛乃…………ではなく愛美さんがいた









「愛美さん、どうしてここに…」








「そりゃこっちのセリフだよ…まだ練習中なんじゃないの?こんなとこで座り込んじゃってさ」








「………。」








何も答えない僕を他所に愛美さんは僕の隣に座った








「まぁ、良いけどさ…愛乃は?」








一緒じゃないの?と聞かれまたもや答えに詰まる







僕はなんと言ったらいいのか分からず視線を下に向けた








「ありゃ、その様子を見るとさては喧嘩でもしたなー?」








おどけたように言って僕の顔を覗き込む愛美さん








……久しぶりにこんなに近くで愛美さんの顔を見た







やっぱり愛美さんは愛乃とあまり似てない








愛乃はどちらかというと兄の拓人さんに似てる








「…喧嘩じゃなくて、僕が一方的に…」








「一方的に…??」








「………手を、叩いたんだ」








「…ふーん」








愛美さんの反応が良く分からなくて顔を上げた







てっきり怒るかと思っていたのに








「怒らないんだ…」








「?なんでさ、私だってそんな理由も聞かないで理不尽には怒んないよ…蛍はなんでそうしちゃった訳??」









優しく言葉を掛けてくれる愛美さんに自然と口が開いた