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自分が作ったケーキを一口サイズに取って蛍ちゃんの口元まで持って行く
緊張でフォークが若干震えてしまう
「はい、あーん」
私がそう言うと蛍ちゃんは口を開いてケーキを食べた
モグモグと咀嚼している蛍ちゃんをじっと見つめる
「………どう?」
恐る恐る蛍ちゃんの感想を待つ
「見た目はともかく味は悪くないんじゃない?」
「良かったぁ…」
蛍ちゃんの口に合ったみたいでほっと息をついた
「ほら、まだケーキは残ってるんだけど」
「え!?まさか全部食べさせるの!?」
「え、全部やってくれるつもりだったの?」
「ち、ちがっ!!!」
「まぁ、全部は今食べられないけどあと何口かは食べるよ」
蛍ちゃんの言葉に私は手に持っていたフォークをギュッと握ってケーキを一口サイズに取った
「…はい」
普段なら平気だけど、何か蛍ちゃんからお願いされると緊張する
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