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空から視線を外し僕の方を向いた拓人さんはいつもの拓人さんだった








「よっし、お前今日ウチで飯食ってけ!」








「や、でも準備とかあるだろうし…家ももう作ってるかもしれないんで」








「いや、今日は俺が作るから気にすんな!!だから今から買い出し!


おばさんに今からメールすりゃ間に合うって!」







なんと強引な………









「今から買い出しですか…」








拓人さんは言い出したら聞かない人なので鞄からスマホ取り出し母宛にメールを作成する









「しゃあねぇだろー?


母さんと父さんが俺が帰って来たら急に温泉に2日間行くとか言い出したんだからさー」








困ったもんだと眉をハの字にさせて呟いた







愛乃のお母さん達もなんて自由なんだ








「という訳で!!今日は俺と愛乃の二人きりなんだよ


愛乃も大勢の方が喜ぶんだから蛍も来いよ!」






母宛のメールを送信する







送信完了したのを見届けて電源を切る








「はぁ、じゃあお言葉に甘えて」









「じゃあ今から近くのスーパーまでいくぞ!」








ポケットに入れていたスマホが振動し取り出すとそれは母からのものでただ一言了解、と書かれていた











スーパーから買い物をして愛乃の家に入ると音を聞きつけた愛乃がリビングから出てきた







「お兄ちゃんお帰りなさい!…あれ?蛍ちゃん?」







玄関に僕がいたことにキョトンとした表情をした愛乃を見て思わず笑ってしまった







「帰りに拓人さんに捕まってね」







「あはは、それは大変だったね」







愛乃の言葉に拓人さんは抱きつきながら文句を言っていた







「ごめんね?今日の夕飯はなに?」







「今日はオムライスだぞ!!」








「わー!やったぁ!お兄ちゃんのオムライス好きー」








愛乃のその言葉に拓人さんはデレデレだ








「……拓人さん顔ニヤけてる」








「うっせ!!」








まぁ、賑やかな夕飯も偶にはいいかなと愛乃の楽しそうな表情を見て思った