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「まぁ、見てわかるように僕たち"デート"なんでこれで失礼しまーす」
ほら、行くよと愛乃の手を取り歩き出す
「あ、言っておきますけど後を付けるとかしないで下さいね」
勿論釘を刺す事も忘れない
折角2人でいるのにこれ以上邪魔されたら溜まったもんじゃない
「け、蛍ちゃん…良かったの??」
「良かったって何が?」
「先輩たちもいたのに……」
「良いんだよどうせ暇人の集まりなんだし」
愛乃はまだ納得してい無い様だった
「なに、愛乃は折角2人で出掛けてるのに邪魔されていいわけ??」
僕がそう言うと愛乃は顔を赤らめた
「そ、それは…蛍ちゃんと2人がいい、けど…」
「じゃあ問題ないじゃん」
繋いでいた手を指と指を絡める所謂恋人繋ぎというやつだ
「えっ、あ…あの、蛍、ちゃん」
「……なに」
「……ううん、何でもない」
さっきよりも頬を真っ赤に染める愛乃の顔には笑みが浮かんでいた
その表情を見て心拍数が上がったのは誰にも秘密だ
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