もしもし、俺だけど 時刻は23:50 見たいテレビもなく、さりとて眠る気分でもなく。 ダラダラと布団の上に転がる。 城山に借りた漫画も読みきった。 やりたいゲームもない。 正直得意でもない。 あいつに電話でもしてみようか。 別段用はないが、暇潰しにはなるかもしれない。 携帯を手探り、手に取った瞬間、手の中で震え出すそれ。 着信を知らせて光り出す。 なんだ、こんな時間に。と悪態吐きながらも通話ボタンを押した。 「もしもし。俺だけど」 どうやら通話代が浮いたらしい。 声、聞きたいと思って ← |