扉を潜ると、冷えた体を暖かな空気が包み込んだ。
冷たい風から逃れたくて、急いでエレベーターに駆け込む。
冷えた指先がじんわりと解れて、なんだか擽ったい。

部屋に着くと勝手知ったるなんとやらで、靴を脱ぎ捨てて、さっさとリビングへ向かったが、そこには誰の姿もなかった。
空調は全てに行き届いていて、家主の居場所を教えてはくれない。
浴室、寝室と確認したが、家主の姿はなかった。
扉を開け、隣の部屋を覗いてみる。
人がいる気配はない。

別段、何か用事があるわけではなかったが、暖かいのに誰もいない部屋がなんだか淋しくて、無性に会いたくなった。




「…たく、肝心な時にいやしねぇ」
別のフロアにまで足を伸ばして、溜息が漏れた。
なにしてんだ、俺。

「帰るか…」

とりあえず、今目の前にある部屋を確認したら帰ろう。と自分に言い聞かせて扉を開ける。
揃えられた靴があって、目を見張る。
諦めていたのもあって、なんだか安堵するのと共に、苛立ちもこみ上げてきた。

靴を脱ぎ捨てて部屋に上がると、手前の扉から順に開く。
3つ目の扉を開けたところで、神崎は目的の家主の姿を捉えた。

ホテルでも見たことがないような大きなベッドの中央に、枕を背もたれに座る姫川。
セットされてない長い髪と、シルバーフレームの眼鏡のせいで、絵画かポストカードの様だと思った。
本を読んでいたらしい姫川は、扉の音に気付いて顔を上げる。

「おぅ、どうした?神崎」

見慣れない顔で優しく微笑まれて、顔が一気に熱くなる。
誤魔化すように、無言のままベッドに飛び込んだ。
厚いマットレスが揺れる振動と、自分の下にある人肌の温かさに一気に力が抜けていく。

「おいおい、珍しいな。 どうしたんだ?」

そのまま抱きついていると、布団越しに姫川が笑う振動が伝わってきた。

「別に…」

淋しくて探していただなんて、口が裂けても言わない。言えない。



ふいに髪をクシャッと撫ぜられて、目線だけで問う。
頭をすっぽり覆われてしまうよな大きな手で撫でられるのは、存外心地よかった。

「……ひめ」
「んー?」
「なにしてんだよ」

甘ったるい笑顔のまま、撫でられ続けて、なんだか居た堪れなくてわざと不機嫌な声を出してみる。
怯む様子もなく、手は動きを止めただけでそのまま頭に置かれていた。


「…んー。触りたかっただけ」

「……あっそ」




なんだか背中が擽ったくて。

姫川の視線から逃れるように、瞼を閉じた。










診断メーカーでやられた結果ww
『寝ている姫川に神崎にダイブしてみた!困った様子で「どうしたの」って言うから「愛が暴走して…」って呟いたら、溜息をつきながら「可愛いなぁ、もう!」となでなでしてきた』("に"と"が"がオカシイのは無理矢理名前入れたからです。ご愛嬌)>> http://shindanmaker.com/188803
なんぞ、これかわいい!な布団ダイブ神崎が生まれたので、妄想の赴くままに書きました。
てか、あれ?今見返したら全然内容違うやん!←←オイ

というわけで、twitterでサラッと背中押してくれたマコト様にこっそり捧ぐ←迷惑

一緒に滾ってくれたマコト様の素敵漫画は↓ 神ですかアナタは!!
http://www.pixiv.net/member_illust.php?illust_id=24786166&mode=medium
pixivに急げっ!!笑
もぅ神崎ったらぁwwwウフhhwwwwな感じでニヤけが止まらない!!
こんな萌えができるなんて…診断メーカー様様ですwww




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