09
「巫女、申し訳ありません」
「・・・丁重に、そこへ」
「はい・・・」
巫女の指示した場所にそっと横たえる。
「―――・・・無礼を、お許しください」
巫女は深々と頭を下げる。
「貴方に頼みがあります」
「その前に、あんたは何者だ?あの妖を差し向けたのはあんたか?」
そっと両手を合わせて巫女は龍作と目を合わせる。
一見儚く見えるその外見とは違い、その瞳は力強い。
「―――申し訳ありませんでした。私に名はありません。―――巫女、とお呼びください。私は、この国の神に使える者」
ただの巫女ではない。
彼女はその身を神に捧げた存在。
「そしてこちらは茨草。私の助手の様な者です。妖を差し向けた覚えはありません」
「それで―――、頼みとは?」
彼女は、一度瞼を閉じてからゆっくりと開く。
「―――彼の妖を倒していただきたいのです」
「それは・・・」
「貴殿方も良くご存じのはず・・・。私の口から名を告げる事はできません」
龍作は忌々しそうに呟く。
「奴か・・・」
どうやら自分達は奴とは因縁の様なものがあるらしい。
青風を妖にするだけでは飽きたらず、更には舞姫にも目をつけてきた。
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