08
青風は目を見開いた。
体勢を立て直す前に、傷が塞がるよりも早く、彼女が動いた。
「悪いけど、貴方には気絶してもらうわよ」
言うが早いか彼女は青風に刀を突き刺した。
断末魔がこだました。
* * *
篝火の炎がパチパチと燃えている。
「―――俺を待っていただと・・・?」
龍作は相手を警戒しながらそう口にする。
「あんた、一体・・・」
「―――無礼者っ!!」
突如、無礼者扱いされ、龍作は顔をしかめる。
しかし、その人物を見て目を見開く。
「お前っ、霜月か・・・っ!?」
女房装束ではなく、かなり動きやすい格好をしてはいるが、間違いなく霜月だ。
そして、彼女が抱えている者と引き摺っているものを見て龍作は叫んだ。
「舞っ!!青風っ!!お前っ・・・!!」
「騒ぐな。気絶しているだけだ」
「・・・だが、青風のその傷は刀傷だろう?」
龍作が睨み付けると彼女は薄く笑みを浮かべた。
「そうだ。私がやった」
「・・・何のために?」
「確かめる事があったからだ」
「―――茨草」
巫女に諌める様に名を呼ばれ、茨草は切なそうな顔をする。
それは何を思ってなのか、龍作には分からない。
[ 35/47 ][*戻る] [次へ#]
[目次]
[しおりを挟む]
感想を送る


(c) 2011 Kiri
下記は宣伝です。