06
何処までも果てしなく闇が続いている。
「獣道、ではなさそうだが・・・」
一体何処に通じている?
そう思いながらも龍作は歩み続ける。
程なくして、仄かに明かりが見えてきた。
一歩、明かりの方へと足を踏み出せば、そこは広い何処かの社の中の様だった。
明かりの正体は篝火の灯りだった。
「―――・・・ここは」
ハッと目を見開く。
段の上に、一人の女性が座している。
「・・・国守りの巫女」
龍作が呆然と呟くと、その女性がゆっくりと立ち上がった。
「―――・・・お待ちしておりました。橘龍作殿」
凛とした声が室内に響いた。
* * *
―――貴族、桜木邸。
妖を追って来てみれば、その妖はもう既に退治されていた。
「―――・・・どういう事だ?」
これだけ騒ぎになって屋敷の人間はおろか舞姫が気付かないなんて可笑しい。
誰よりも妖気に敏感なはずなのに。
「おかしい・・・。・・・っ!?」
不意に、殺気を感じて青風は後方に飛びすさる。
「流石ね」
「お前っ・・・!!そうか・・・やっぱりお前だったか霜月」
青風が睨む方には、刀を構えた霜月がいた。
「女房は仮の姿。私の役目は巫女の命を遂行する事とお守りする事」
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