04
黄昏時をとうに過ぎた頃。
肩口を押さえながら龍作は急いで路地裏に駆け込んだ。
「・・・無様だな。まさか二匹いようとは・・・」
彼の手が押さえる肩からは止めどなく血が流れている。
さすがに血止めしなければと、龍作は懐から布を取り出す。
「思ったよりは深くなくて良かったが・・・」
彼は歯を噛み締めた。
遡る事数分前。
彼は青風と共に大内裏を退出した。
その帰り道、多数の妖に襲われたのである。
数匹の妖が、桜木邸の方へ向かったので青風をそちらへ向かわせた。
その直後、彼は怪我を負ってしまった。
『おのれぇーっ!!どこだー』
『・・・―――様に献上するのだ』
龍作は軽く首を捻る。
―――献上だと?
一体誰に?
肝心な所を聞きそびれた。
スッと腰の剣を抜いて構える。
奴等が血を嗅ぎ付けて来たのなら見つかるのは時間の問題だ。
一匹の妖が目の前を横切った。
『んー?・・・見つけたぞっ!!人間!!』
妖が叫んだと同時に龍作が斬りかかる。
『ギィヤァァァアアアッ!!』
断末魔がこだまする。
再び斬りかかろうとしたその時、不意に体が背後の闇に呑まれた。
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