03
「・・・・・・で。お前、昨夜は一体何をしてたんだ?」
龍作の本日の仕事は内裏の警備だ。
自分の定位置に着くと、龍作は誰にも気取られないようにそっと青風に話しかけた。
「そもそも何でそれを師匠が知ってるんだ?」
「・・・・・・えーっとですね・・・。話せば長くって・・・じゃない、奴が言っていたことは知りませんよ!!何で知ってるんだ・・・?」
「うーん、まあいい。とりあえずお前の知ってることを説明しろ」
しばらく考えた後、青風はようやく話出した。
「昨夜、謎の女に襲撃されたんです。こう・・・髪が肩ぐらいで、随分動きやすい格好をしていましたね。腕もそこそこでした・・・」
「ふーん。謎の女ね」
「なんか、違和感がありました」
「違和感?」
「どうも俺のことを知っているみたいでした」
青風はそう言って地面を睨む。
「・・・・・・お前に見覚えは?」
「ありませんよ、たぶん。何かひっかかってるような気がしなくもないですが・・・」
「・・・そうか」
昨夜、青風を襲撃してきた短髪の女。
その身のこなしは人の領域を超えていたという。
だが、ずば抜けた異能の才を持っているものなどいくらでもいる。
龍作は現にそういう人物を知っている。
「さて、どうするか。こっちから何か仕掛けてみるか?」
「・・・・・・どう仕掛けるっていうんですか」
「それもそうだな。ま、そのうち何か仕掛けてくるかもしれないしな。それよりも・・・あの女房、どう思う?」
「・・・・・・そうですね。信用はしない方が良いでしょう」
「ああ。あの去り際の言葉、気になるな」
なんだか気になることが多い気がする。
そう愚痴ると龍作は屈伸をした。
どうも最近身体が鈍っている。
「あの霜月って女房のことですか?どうします?」
「別にどうもしないさ。―――向こうから手を出して来ない限りな」
そう、向こうから手を出して来ない限りは。
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