「ねぇ、左之さん」
「ん?」
「ちょっとごめん」
―――ゴソゴソ
「???!!」
いかにも!な感じで厳重に隠されているソレ。
上着ははだけているくせに、なかなか姿を見せようとしない。
から、余計に気になる。
一度だけ飲み会で見たきり、一度もお目見えしていない。
なにか理由があって見たいわけじゃないんだけど、隠してあると気になるのは人の性で。
最初に戻るわけである。
「ちょ、名前、どこに触って……」
「んー…?」
焦った左之さんの声を聞き流しながら、ゴソゴソとさらしを外そうと試みる。
きつくしてあるのか、はたまた見当違いの場所を触っているからか、なかなかさらしがとれる気配がない。
後ろまで手を伸ばすと、自然と左之さんに抱きつく形になる。
(…あっ!端っこみっけ☆)
いざ外さん!と意気込んだ瞬間、ぐい・と体が引き離される。
はらり、とさらしが弛み、ソレが露わになる。
やっとお目見えした一文字。
念願叶ったお目通り。
なのに、目の前の左之さんの顔には叶わない。
だってお酒を煽った時より真っ赤だから。
「……名前、それ以上は理性がもたねぇよ?」
溜め息混じりに呟く左之さん。
なんだか。
見たかった一文字より良いものが見れたみたい。
無邪気な溜息「ねぇ、左之さん?」「…ん?」「…勃ってるよ?」「………」「…左之さんの助平」「…男はみんな助平だよ」
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