ハンター | ナノ
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「よし、できた。」


―――コンコン


「イルミさーん?入りますよ」
「いいよ」


部屋に入ると、ベッドではなくソファに座り武器の手入れをするイルミさんがいた。
なんで寝てねぇんだ、と思わず手に持っている食器を落としそうになるが
なんとか持ちこたえて執事にソレを渡す。


「…なにしてるんですか?」
「武器の手入れだけど」
「見ればわかりますよ。そんなの」
「じゃあ聞かないでくれる?」
「はぁ…。とりあえずスープ飲んでください」
「今腹空いてないんだけど」
「…いいから!」
「わかったよ。…母さんもそうだけど女ってなんでこううるさいのかな」



渋々スープ飲んだイルミさんはこれ以上煩く言われない様にか自分からベッドに戻っていった。





「…ハナコって体温低いよね。」


ベッドの隣に椅子を起き熱を確認すると、イルミさんは額に置かれた私の手を掴んだ。


「そうですか?今熱あるからそう感じるんだとおもいますけど。どちらかというと平熱は高い方ですからね」
「ふーん」


イルミさんは掴んだ私の手のひらをジーッと見つめながら自分の手を重ねる。


「小さいね。」
「そりゃ…一応女性ですから…」


そして、暫くすると寝息をたてはじめた。何故か私の手を握ったまま。


「…あら、寝ちゃった」
「そのよう、ですね」


執事のゴトーさん(さっき名前を聞いた。いや、知ってたけど)は少し驚いた顔をしたが直ぐに目を細めてニコリと笑い、「何かありましたらお声掛けください」と一礼して部屋を出て行く。
あの微笑み…なにか勘違いしている気がする…。確かに今さっきの会話とか雰囲気はそういった類のものに感じるかもしれませんが…私の気のせいでありますように…どうかゾルディックママにこのことが報告されませんように!!!!




―――――

ゴトーカッコイイ。
ゴトー的ポジションは私のツボなんだけど
悲恋しか思いつかない。さすが執事。
執事=悲恋になってしまう脳構造なんです。

前サイトより転記(3/22)

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