5 総出演七夕SS ザマカン風味



Z『さて、今日きさまらに集まってもらったのは他でもない、この行事のためだ』シャラッ

O「なにその葉っぱ?」

K「わたし達忙しいんだけど?」

Z『ふん、黙って説明を受けろ 後悔はさせん』

L「よく全員集められたものね」

H「フューはこれが何か知っているみたいだな?」

F「知識としてあるだけだよ、そういうのにキョーミないし......」

Z『わかるなら話は早いな いいか、これから紙とペンを配るから好きに願いを書け、そしてついている紐を使ってこの笹という植物に括りつけろ カンバーはやりづらいだろうから私がつけてやろう』

C「それはありがたいが......そのササとやらはどこから持ってきたんだ?」

Z『この日のために私が育てた』

L「相変わらず規模が違う......」

F「よくわかんないけど、願いってなんでもいい感じ?」

Z『元々は技芸......つまり自分のスキルの上達を願う行事だったようだが、現代では何でもいいらしいな 好きに願うがいい』

K「ふーん、なんでもいいけどそれが終わったら解放してくれるわよね?」[最新コスメを揃えたい]

O「やったー! じゃあこれしかないね」[倒れるまでポテチ食べる]

F「最近ツルのコーティングが剥げてきたんだよね」[眼鏡の新丁]

L「スキル......とはちょっと違うけどこれでいいか......」[ハーツ様が取り組んでおられるボトルシップが上手く作れますように]

C「何も望むことはないんだがな......」カキシブリー



H「.........」

Z『おまえたちも書けたか? 早くしろ 今日は人間の世界では星の神に祈る特別な日だ 後で銀河色のゼリーも振る舞ってやるからな』

C「どこまでする気なんだ......」

K「ねぇ、もうすぐ生放送始まっちゃうんだけど」

Z『人間とは生き急ぐものだな どれ......なんだきさまらの願いとはそんなものか 手を出せふたご』

O「何? 何くれんの?」

Z『宝石だ 換金すれば当分の間は望みのものが手に入るだろう』ザッー

K「わわっ......でもどこで換金すればいいのよ?」

Z『それは自分で考えろ 次はきさまのか 眼鏡の新丁? 同じものでいいのか?』ポンッ

F「別にわざわざ新しいの作ってくれなくてもよかったんだけど......ありがとね」

Z『そういう行事だ さてこれはラグスの字か ハーツのボトルシップだと? 確かにレギュレーションには則しているが......ハーツ、手を出せ』

H「.........」ズイッ

Z『隠したつもりになっているようだが、指を怪我しておるだろう 治ればまた存分に作業に取りかかれるはずだ』プワー

H「ありがとう、これでラグスの願いを叶えてやれるな」

L「ハーツ様っ......」

H「ラグスは読書の途中だったろう、オレは今週中にはあれを終わらせるから待っていてくれ」

L「はい!」

Z『それで カンバーはどうだ? 私と一緒に居ること? 願うまでもなく何万年でも居てやるぞ 最後にハーツの願いは......仲間達の願いが全て叶うことか、おまえらしいな だがこれはもう叶った』



H「待て」

Z『なんだ』

H「オレの願いはまだ叶ってない ザマス、おまえは紙に願いすら書いていないじゃあないか」

Z『何を言うかと思えば 聞いただろう? 今日は人間が星に祈る日であり、私はその願いを叶える星側だ』

H「だがおまえはオレの仲間でもあるだろう だからおまえの願いも叶わないことには、オレの願いも叶わない オレの願いを叶えてくれるんだろう?」

Z『最初から聴いていただろうとはいえ、考えたな......しかし私に限っては、おまえたち人間に叶えられるほど安易な望みは持ち合わせておらんのでな』

H「もしかして自覚がないのか? それとも認めたくないだけ?」

Z『何がだ......っそんな顔で笑うな気色悪い!』

H「ふふふ いや、まぁ、な......わかったわかった、それじゃあおまえの願いはオレが叶えといてやろう カンバー、オレからのお願いだ、これから一週間は敷地外に出るのを我慢してくれ 勿論フューのやつにも協力を仰いでおく」

C「? わかった」

Z『??? 何なんだ? おまえは何を言っている?』

H「おまえにはいつもお世話になっているからな 短い期間だが精々満喫してくれ じゃあオレは作業に戻るよ」

Z『結局何がしたかったんだ! おい待てっ......ああ、全く......』

C「.........」

Z『まあよい......こうなったらその一週間で、あやつが何をしたかったのか当ててやろうではないか おまえも協力しろ、ハーツが命令したからにはおまえの行動にも何か関わっているはずだ』

C「そうだな......」

Z『全く、いつも私をからかいおって! あやつのゼリーからだけ五芒星形のナタデココを抜いてやる!』



C「ザマス、」

Z『なんだ』

C「あいつが言いたかったのは......いや、ただの仮定だ、気にするな......」

Z『ぐぬぬぅ、おまえまで言葉を濁すのか......仮定ならばそれを忘れないでいろ、一週間後に答え合わせしよう では私はキッチンに行く......おまえも何かつまむか?』

C「そうする」

Z『ふふん、少し機嫌がいいんだ、軽い茶菓子でも作ってやろう......』


C(ザマスの願いは、たぶん......)






『安寧と休息。』





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