隊長は心配する隊員達を振り払って、長期の単独任務に出た。
 特に任務のない暫くは、それぞれ好きに暮らしていた。
 ある者はひたすらラボに籠もり、
 ある者はルナコーンを見るか散歩するかで、
 またある者はずっとどこかで遊んでいる。
 基地には殆ど新人とコワルスキーの2人しかいなかった。

 ある日の事。
 ルナコーンを見終わった新人が散歩に行こうと立ち上がった時、ふと背後から名を呼ばれた。
 なんだか久々に聞いた声だった。

「どうしたんすかコワルスキー」

 やっとラボから出てきた彼は、どこか嬉しそうに見えた。
 今にもスキップしだしそうな勢いで答える。

「ああ、ちょっと実験に協力してくれないか?チョコバーをやるぞ」

 実験という言葉を聞いて一瞬顔をしかめた新人だったが、チョコバーと聞くと急に顔が晴れた。

「もちろん手伝うっす!」





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