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川 々 )
女の手がこちらへ伸びている。どうやら頭を抑えつけられているようで……何か男の囁くような声が脳内に直接流し込まれ、思考が徐々に支配されていく。脳内に男の声が……煩く……喚く………
殺せ殺せ殺せ殺せ
罪深き邪魔者よ
殺せ殺せ殺せ殺せ
我が恋敵よ
殺せ殺せ殺せ殺せ
罪もなき人々を
殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ
やがてお前も己を殺すだろう
……と。
( _ゝ )
あ"……あぁ…………
くらい……くらい……くらい……
頭も心も空っぽのまま、俺は瞼の下に渦巻く闇を見つめていた。
目を閉じたままでも感じられる……
俺は闇の中を、飛んでいるんだ。
少し前まで恐怖に泣き叫び続けていたかのように……喉は枯れ……体から力が抜けきっているが――
それでも俺は、この光り輝く闇の中で
温もりを感じている……
………れで……永遠、に………れたちは……
ず……と………ばに、………よ……
……愛してる…………じゃ…………
………あにじゃ!!
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