…鬱蒼と茂った森の中を、背の高い2人の男が歩いていく。
 それぞれ青と緑の髪に狼の耳と尻尾を生やした男が、大きな剣を両手に握り締め歩いていく。

「…ころしてやる…ころしてやるころしてやるこ ろ し て や るこ ろ し て や る」

 恨みの籠もった青い目を見開き、青い人狼:兄者は何度も何度も狂ったように殺してやると呟き続け、緑の人狼:弟者は彼と同じような悲しい目をしていた。
 彼らが向かう目的地は、あの幸せな家庭を持つ太った男の家だった。





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