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───時に。轟冷奈にはひとつ、重大な秘密があった。

それは誰も、何も言わずとも《大抵のこと》は理解できる片割れですら知らない、重大な秘密である。

轟冷奈、4歳児。氷の個性を宿す彼女には、その未熟な脳が日常的にオーバーヒートを起こすほどに収まりきらない、ある一人の人生の記憶が既にあった。

所謂、前世の記憶と呼ぶものだった。






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