* ふと目が覚めた。 外を見てみるとまだ暗く、時計の針は三を少し過ぎたところを指していた。 「……」 目が冴えてしまい、眠れない。 寝返してみると、こちらを向いて寝息をたてている彼の顔があった。 「起きとる?」 彼の表情は変わらない。 まだこの時間。 起きている確率の方が低いだろう。 「……すきありっ」 頬っぺたを触ってみると、意外と柔らかかった。 ふと彼の変顔が脳裏に浮かび、口元が緩む。 「そりゃ顔の筋肉柔らかいわな」 彼の顔を見つめる。 ──起きてないよね? 「ボッスン」 最後の確認はした。 「……」 そっと唇を重ねる。 もう何度目かはわからないが、未だその柔らかい感触に慣れない。 「──おやすみっ」 なんだか急に恥ずかしくなり、布団に顔を埋めた。 きみにいたずら 私とお月さまだけの秘密 なんだか急に(私が)恥ずかしくなったので強制終了。 12.10.20 〇 |