* 「終わっちまったな」 現像されたばかりの写真が挟まれた表彰楯を三人で眺める。 スポットライトの熱と冷めぬ興奮で、未だに顔が火照っていた。 『そうだな』 「楽しかったな」 一つだけ。 彼女の背中を推すことは出来たのだろうか。 それだけが引っ掛かっていた。 「お」 ポケットに入れていた携帯電話から着信音が流れる。 一件メールが届いていた。 ──ありがとう。 たった一言であったが、それで十分だった。 グラツィエース 君らしくいれば大丈夫 なんとか間に合った……。 アニメで一番凄かったのってやっぱりこの話かなぁ、と。 私も大好きです。 12.9.27 〇 |