私の高校の弓道部には弟子入り制度というものがあります。的前に立つテストに合格した後、一学年上の先輩に弟子入りするのです。
1月10日。つまり今日は、一年前の私が師匠に弟子入りした日なのです。
──というのを帰り道で思い出しました。
私は二番弟子で、しかも姉弟子はかなり優秀で、初めの頃は辛かったです。しかも最初の一ヶ月は全く中らなくて、よく家で泣いてました。
最初がどん底だったので、なんとなく調子は右肩上がりだったのですが、冬に入ってから初の長期スランプに陥りまして。今日は本当にひどかったです。集計分を射っていた時に素引き時代から使っていた愛用のツルが切れ、集計分が白になってしまい、部室でうずくまって泣くという。私の弟子も困ってしまったみたいで今日は頼まれませんでした。ごめん。
なんか私、師匠っぽくないなぁ。師匠ってもっと偉大なかんじだったのに。弟子には私はどう写っているのでしょうか。
弟子入りしたばかりの頃みたいに、何もかもがわからなくなりました。でも、今は師匠がいません。頼れるのは、一年間積み上げてきた自分のみ。
頑張れ、私。



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -