「はぁ!?藍ちゃんオーバーヒートっすか!?」

「そうみたいなんだよネー。なまえちゃん、対処法わかるぅ?」


れいちゃんに呼び出されたかと思えば、そんなことを聞かされた。なんだと…我が正義、美風藍にゃんがオーバーヒート!?


「ライト強かったらしくて……。あと、長時間稼働かなぁ」

「くっ…なるほどねぇー」


ソファーで眠る藍ちゃんに視線をやると、はぁはぁと息を荒くして眠っていた。う、これはクるものがあるね。れいちゃんも同じこと思ってるらしくて、生唾をごくりと飲む音が聞こえた。


「ら、ランランに水を頼んだところなんだ。……十分くらいで帰ってくるはず」

「な、なるほど………。ね、ねぇれいちゃん。同志だと思って聞くわよ。……ヤろう」

「喜んで」

「私、シャツ、貴方足」

「おk」


いやぁ、やっぱ滾りますね。禿げそう、幸せ。


「違うよ、これは服を脱がすんじゃなくて、暑そうだから脱がすだけなんだ。やらしい意味はないよ」

「そうだよねー、れいちゃん、そんなことに欲情しないし」

「ですよねーうふふ、……失礼!」


藍ちゃんが眠ってるのを良いことに、ジャケットを脱がせてネクタイに指を滑らせた。うっすらと浮かぶ玉のような汗が更にドキドキさせてくる。れいちゃんもゆっくりと靴を脱がせて、靴下に手をかけた。


「嶺二……終わったら手袋」

「了解」


ガチだ……とか言わせない。そうやってネクタイをしゅるりと外したところで藍ちゃんが目を覚ました。どきり、と心臓が高鳴る。潤んだ瞳で彼は私をじっと見つめた。乗り上げてしまってるため、取り繕えない。


「あ、えーっと、藍ちゃん、これはね……えっと…」

「ん」

「へ?」

「あつい…。脱がせてよ」







ノッカーウ☆



「おら、水買ってきた…は!?」

「げっ、ランマル帰ってきたぁああ!!」

「お、お前ら何してんだー!?」

「「脱がしてんだー!!!」」

「しね!この不潔!!」


――――
反省はしてる。後悔はしてない。






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