「貴方は……」

「んー?」

「僕のこと、好きですか?」


不安そうな表情でそう尋ねてくる彼に、私は微笑みかけた。ゆっくりと伸ばされた手にさほど抵抗せず抱きとめられる。ぎゅ、と肩に回って手に力がこもった。次第にギリギリと音が聞こえ始めるが、そんなの、愛の前じゃ全然平気なんです。


「どうしたの、四ノ宮。怖い夢でも、見た?」


腕ごと抱きしめられてるため、彼を抱き返せないのが悔しい。精一杯の優しい声で彼をなだめた。


「大丈夫だよ、私はここにいる。そして、君から離れない。なにも怖いことなんてないよ」

「そう、ですよね。えへへ、ちょっと不安になっちゃって。そうだ、貴方はあの人とは違う…そう、違うんだ」


ぱっと手を離されて、突然口づけられる。ついばむようなそれが何度も続き、くすぐったかった。付き合い始めて、彼がキス魔であることに気づく。いちいち妖艶だし、心臓が持たないかもしれない。


「大好き、ねえ、大好き」

「私もだよ、四ノ宮。君がいないと苦しくて死んでしまいそうだ」

「僕の方もですよ。あなたを離したくない。このまま溶けてしまいたいのに……」


がり、と首を噛まれた。強くなくて、歯型がついたくらい。そこをぺろりと舐められる。背中に甘いしびれが走った。


「好き、好き。好き……ずっと一緒にいよう。永遠に」

「そうだね。永遠に一緒に居てあげるよ」


少しつよいその愛情表現も、私ならば受け入れてあげるから。ずっと一緒にいたいね。








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