※レン病んでる。
「やだやだ、やめて、家にかえして!やめて、近寄らないでっ!!!」
「大人しくしてくださいまし。あなた様をここから出すなと、神宮寺様からのお言いつけですので」
「なんで気づかないのっ!?神宮寺がしてることは狂ってるって!」
助けて、助けてと叫んでみても私は家には戻れない。私は神宮寺が大嫌いで、でもやつは私のことが大好きらしくて。気に入られて、でも私が拒絶するからいつしかヤツは病的になって…そう、あの日私を無理やり捕まえて、閉じ込めて、私を侮辱するような行為をして…………。
「い、や…………やだよ…」
「あと少しで神宮寺様のお帰りです」
「しなせ、て……私をころして……」
「だが断ります」
「メイドのばか……」
ぽつり、とつぶやくと同時に部屋の扉が開く。顔を上げなくてもわかる、こんなところに来るのはあいつくらいだ。
「ただいま、俺の可愛いなまえ」
「ひっ……お願い寄らないで、近寄らないで変態!!」
「変態?まったく、新しい褒め言葉を思いついたもんだね」
「褒めてないわよ。もう、やだ、私を家にかえして!」
「だーめ。さぁ、今日も俺と一緒に遊ぼう?ハニー」
素早く腰を拐われて顎をつかまれた。これから何があるのか、嫌でもわかる。嫌というほどやらされた。唇を噛み締めても、いくら拒絶してもダメ。
強引に唇が重ねられた。無理やり唇を開いて舌を絡め取られる。抵抗なんて無意味だけど、抵抗するしかやることはなかった。胸をドンドンたたいて、舌に歯を立てて。でもめげない。どん、と壁に押し付けられる。いつの間にかメイドは消えていた。
「や、めて……お願い…」
「ふふ、愛してるよ、なまえ……これで俺だけのもの……」
「こんなことしても、心は手に入らないって、知ってるでしょうに」
「いいよ、それでも。俺は君がいるだけで満足さ」
「そんなの、好きって言わない!愛だって、言わない!」
「俺はいびつだからね」
「嫌い。嫌いよ貴方なんて」
「大好き」
「しん、で……しまえ」
「やなこった。ほら、キスしよう?そしてその先も、しよう。ずぅっと愛してあげる。何も考えられないくらい、愛してあげる」
死にたいけれど、死にたくない理由があった。
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