「エメット、何をしてるのですか?」


振り向くな

不意にインゴの声が後ろから聞こえた

「インゴ?」

エメットは振り向いた
そこにはインゴが立っていた

「あ、い、インゴ!」
驚いて叫ぶとインゴは首を傾げた
「なんです…わっ」
エメットはインゴに抱きついて存在を確かめる様に力を入れた
インゴもそれに対してエメットに腕を回し抱きしめ返し頭を撫でる
滅多にないことで嬉しかったのか嬉しそうに目を細めた
「怖かったですね、さぁ。行きましょう」
インゴはエメットの腕を掴み引っ張る
「う、ん…」
されるがままに歩く
「もう怖くないですよ こレからはずッと一緒ですかラね」
二人はそのまま暗い廊下の奥に消えた














次の日、とある家族から一人の男の子がいなくなったらしい

朝、同室で寝ていた兄が言うにはドアが開いていてドアに黒い何かが付着していたらしい
しかし警察が見るところ黒い何かというのはどこにもなく兄の気のせいだということになった


余談だか兄は変な夢を見たらしい
部屋に一人でいて廊下を出たら後ろから弟の声が聞こえたと言う
しかし振り向こうとはせず「お前は誰だ」と言ったところ声はしなくなり気づいたら目が覚めていたのだと

今回の事件に関係性はないと思われるが気味が悪い夢だと思った
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