┌(┌^o^)┐ | ナノ


  


[しおりを挟む]

ちくわ風呂様のサブボスと私柚姫虹芽のサブボスを絡ませましたすみません

見ておくといいちくボスの予備知識↓

ちくメットの能力
桜花 植物の成長を促進させる。種から開花までを短時間で管理することができ、また、開花から腐敗までも司る。草タイプのポケモンに用いることができ、進化を早めることが可能。現在の使用例は、不治の病にかかった草タイプの安楽死等に使われる

ちくンゴの能力
画竜 怪我を直すのはポケモンの細胞∵ちくンゴが出来るのは成長する為に必要な細胞の活性化。でも促進させるのは同時にそのポケモンがこれから生きるための糧を無理やり増やすことだから、必然的にそのポケモンは短命になる

ちくボス嫌われ表現ありありです…(´・ω・`)








----


「人殺し」

「殺人者」

日々浴びせられる罵声

それもそうだろう、きっとそれは事実なのだから
生まれた時から能力でポケモンを殺してきたのだから


「お前の所為で俺のドレディアは死んだんだ!お前が殺さなければもう少し生きられたのに!!」
男性がちくメットの首元を掴む

「人殺し!あなたが私のプクリンの腕を直さなければもっと生きられたのに!」
ばちんと女性がちくンゴを叩く

周りの人間は皆口々に言う

ポケモンの命を奪ったと



「お前等がいなくなればよかったんだ!!」
「あなたたちがいなければポケモンたちは死ななかったのに!」
消えてしまえばいいのは自分達だって知ってる
わかっている
言われても仕方がないことなんだ

「なんとか言いなさいよ!」
「何も言えないのか?!」
「何事ですかね、うるせげふんげふんうるさいですね」
ふと聞き覚えのある声が聞こえた
俯いた顔を少しあげるとそこにはサツンゴが立っていた
今まで寝ていたのか気怠く目を開いて結っていない髪をかきあげていた
「あ、あれって」
「別のところのサブウェイボスだろ…ヤバくないか」
「でも私たちは間違ってないわ…!」
ボソボソと小さい声で会話を続ける
「何をしているのかと聞いたはずですが」
ポケットからしわくちゃのリボンを取り出して髪をいつものように縛る
ちゃんと縛れてないけれども
ふと目が合った
「あぁ、ちくンゴ様達じゃないですか丁度良かった、髪結ってくれません?サツメット今ダブルトレインに行っていていないんですよ」
決して表情を崩さず群がる人を押し分け自分の前でかがむ
人の髪を結うのは初めてだけれど上手く結べたらしくサツンゴは満足そうに「ありがとうございます」と言った
「い、インゴさん!」
一人の女性が声を上げた
「俺はインゴですけどもこちらもインゴなのでサツンゴと呼ばせていただけますか?」
「あっ、すみません…」
女性は少し顔を赤らめていた
それはそうだろう、顔が強ばっていようと顔立ちが整っているのだから
「で、なんですか?」
「そ、その人達はポケモンを殺してるんですよ!」
「ほぅ…詳しくお願いできますか?」
「は、はい」
女性はサツンゴに話す
自分達がしてきたことを
きっとサツンゴも否定する
自分達の行いを 

「成程…」
サツンゴは口に手を当て俯く
暫くしてまた顔をあげた

「そうですねぇ…ポケモンを殺すのは嫌いですかね」
体が震えた
「どう思います?サツメット」
ざわ、と周りがざわつく
前を見てるとそこにはサツンゴの言葉通りサツメットが立っていた「なーんか、仕事してる間に変なことになってるねぇ」
人は騒ぐ
自分達の味方が増えたと
そうしてきっと自分達も突き放されていくのだろう
全てわかってる 慣れているから

「そうそう、皆様一つ勘違いなさっているようで」
サツンゴがそう言った
「俺はポケモンを殺すのは嫌いだと言いましたね、はい、殺すのは 嫌いです。ですけども助けるのは嫌いではありません、むしろ賛同させていただきたい」
よくわからなかった
というより、初めてのことに頭がついていかなかった
「いやぁ、実は俺ちくメットとちくンゴの能力?は知っていましてねぇ、とある方に教えていただいたのですよ。その時から思っていたのですがね。桜花も画竜もポケモンを救う能力だと考えたわけです!!」
変に大きくも小さくもない声で言葉を出す
「話は少し変わりますが俺実はプラズマ団の意見は何とも言えないのですよ。ポケモンの開放、つまりはポケモンの【安全】を願うのでしょう?ですから俺も中々否定できなくてですね、まぁ俺のポケモンに聞いたらサイコキネシス普通にされましてですねぇ!!もう本当死ぬかと思ったんですよ」
「サツンゴ…めんどくさいから早く言ってくれないかな。ボクの出番がなくなる」
サツメットは苦笑いしながら言う
「申し訳ない、まぁつまりですね。ポケモンの幸せを願った行為だと思うのです!俺は、ですが」
「で、でもポケモンの寿命を縮めたりしているんですよ!?」
女性は物を壊して怒られたときの子供が言い訳を言うように言葉を漏らす
「ダメですねぇ言葉を間違えては。つまりですね」
仕事のとき以外では笑わないはずなのに今のサツンゴは髪型さえ変えてしまえばサツメットと同じに見えた
「ボク喋っていい?」
サツメットが渋い顔して手をあげる
「あ、はいどうぞ」
「じゃあサツンゴに変わってボクが説明するね?えっとね、つまりはまぁやっぱり二人の能力はポケモンを結果的に救うってことなんだよね」
そばにいた男性が言葉を漏らした
「な、なんで…!」
「そこの説明もするよ。まずちくメットの能力だけどね。ボク達はもう能力全部知ってるんだ、とある人…まぁちくメットとちくンゴがよく知ってる人に教えてもらったんだ。んでさ、能力の内容によると安楽死させてあげるんでしょ?それって幸せじゃない」
全身の汗の所為で衣類が張り付く
何故?今きっと自分達は、二人に
「安楽死させてあげるのならいいことだと思う  苦しまないで死ねるのならきっとポケモンだって嬉しい」
サツメット達に、
「もっと生きたいって願っているだろうけど もう生きられないのなら 楽に死んで 次の人生をまた生きるほうがずっといいと思う その子の幸せを望んだ結果なんでしょ?それにちくンゴの画竜だって」
あぁきっと自分達の思い過ごしなんだろう
「失ったものを寿命と代償に復元させる能力、だったよね。それなりの代償だろう? 責めることなんてない それを承知で望んだのなら 仕方がないことなのに殺人者なんて理不尽だね 寿命が無くなってしまっても もう戻らないとされていた体の一部が戻ったのなら嬉しいだろうに。まぁつまりね」
そうは思っていても、心臓が高鳴る
身体に力が入る
片割れも同じだった
自分と同じように身体を固まらせて必死に何かをこらえていた
息を飲む、瞬間サツメットは言葉を吐いた
「二人は悪くない」

「っ、どうしてそこまでそいつらを庇うんですか?!」
今まで黙っていたサツンゴもしゃべりだす
「庇うもなにも俺達の意見ですからねぇ。それに」
次に目の前の双子は声を揃えた
「「二人は俺/ボク達の大切な友人だから/ですから」」
きっと ずっと望んでいた言葉
耳に馴染まないけれど 待ち焦がれた言葉

「だからボク達の大切な友達をね?」
「悪く言うのはやめてくださいまし」

周りの人達はバツが悪そうにどこかへ散っていく
「さて、」
サツンゴが声を漏らした
「サボりましょう!!」
「「えっ」」
思わず声が出てしまった
「こんな暗い雰囲気で仕事とかないですよー、遊んで気分を晴らしましょう!」
「まぁ普段なら止めるケドね、今はいいかなーって思ってさ、行こう?ちくメット、ちくンゴ」
目の前に手が伸ばされる
「…ぁ」
手を伸ばす前に掴まれて引っ張られる
あぁもう本当に強引な人達だ

その人達に救われたのは自分達だ

「「ありがとう/ございます」」

片割れと同時に呟いた

「「You're welcome!!」」

目の前の二人は笑っていた

そして自分達も
 
笑っていたんだ




終わり
もう無理ですん
ごめんなさいちくわ様(白目



[ prev | index | next ]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -