■ 

はーいおはようございます皆様
今日はお洋服を調達しに行きましょう。恥ずかしながら実は服ずっと同じでしたん、そろそろ洗いたいし下着とかも…って何言わせんだ恥ずかしい。まぁそんなこんなで買いに行きましょうというわけです。お金はトレーナーから巻き上げたげふんげふん頂いたものが結構貯まってるしいけるいけるさあ買いに行こう
確か少し離れたところに商店街があったはず。道は覚えてないけどな、そこに行こう。迷ったら誰かに聞くしかない。きっとそこには服屋もあるだろうし雑貨店もあるかもしれない。暇つぶしには丁度いいだろう。
いつもどおりボールと財布を持ってマンションから出た

「おっふ。人多いな」
マンションから歩いて24分くらいでついた。今回は一回も道を間違わなかった、やったね。
取りあえず何店か服屋があったので最初に見つけた店にはいる。スポーツとかで着るような服がいっぱいある。部屋着用にジャージ上下買ってパーカーと踝までの靴下を買った。
次に入ったのはかわいい系が置いてある店でフリルやレースをあしらったようなのが多くて大半がピンクだった。数分いるだけで酔ってしまいそうだったのですぐに出たけども。最後の店では普通のカジュアル系の服が売ってた。そこで服を適当に買って店を出る。
「服は買った。あとは…なんか適当に見て帰るか」
雑貨店でコップ買ったりアーケンにお菓子買ってあげたり麗花に飲み物買わされたりゲーセンとかで遊んだりした
「あー楽しかった」
こっちの世界にも太鼓の●人とかあるのな。ポ●プンもあったし。元々リズムゲーム好きだからラッキーだったわ。勿論クレーンゲームもあった。ぬいぐるみを一個とうま●棒10本セットをゲットした。何か若い頃にもどった気分…まぁそこまで老けてないけどね。
最近は動きっぱなしだなー。仕事見っけて、服買って、事件巻き込まれたりして。中々充実してるんじゃないかこれは。事件に巻き込まれるのはアレだけどね?
【ミナ!外でたい!】
優希が暴れる。ちょ、暴れんなよ、出すから。
ボールを取って開閉スイッチを押す。優希は私の頭に乗って周りを見る。地味に重いな。
「空が赤いなぁ」
もう夕方だ、久しぶりに見た気がする。赤い空。向こうじゃ空を見上げるとかしなかったしなぁ。綺麗だ、撮りたいね。今度カメラとか買おうかな。お金貯めて、麗花や優希や空、風景撮って。思い出にしたいね。
「あ、ミナちゃん。」
前方から声が聞こえた。顔をあげるとそこにはもはや見慣れてしまった白があった。何回目だっけこれ、3回目?くらいじゃないかなうん。
「また会いましたね。クダリさん」
苦笑いして声をかけた。最近はクダリさんとばかり会っている気がする。
「買い物?」
「はい。服とか買いに行ってて」
そういえばこの人は仕事とか大丈夫なんだろうか。地下鉄の車掌ならここにいるべきではないと思うんだけど。非番?車掌に非番ってあるの?
「持ってあげる!」
その言葉と同時に荷物をふんだくられる。ちょ、返せよそんな重くないから大丈夫だって。
「家どこ?」
「いや、あの大丈夫なんで…」
「あっち?」
人の話を聞け。耳引きちぎるぞ、その役に立たない耳をもいで口に突っ込んでやろうか。
内心でそんなこと思いつつもう何を言ってもクダリさんは言うことを聞いてくれないので妥協する
「…ありがとうございます。あっちのマンションですよ。」
「ボクもそこに住んでるよ!」
嬉しそうにクダリさんは笑う。というか知らなかったのね、まぁ知ってたら逆に恐いかもね
特に話すこともなくてずっと無言のままだった。しかしこの男身長がデカいし足長いしで歩幅が大きい。つまり何が言いたいかというと置いてかれてる!かなり距離が開いてる。しかも本人は気づいておられない!私はひたすら短い足を動かして早歩きでクダリさんを追う。そのうち走ってしまいそうだ。頭に乗ってる優希も揺れて落ちそうになってるのか私の頭にしがみつく。爪が地味に食い込んで痛いんだけど。
「あ、あの…クダリさっ、待っ…」
体力がない私はすぐばててしまって息が切れる。そんな私の声が聞こえたのかクダリさんは後ろを向いて慌てて駆け寄ってくる。
「だ、大丈夫?ごめんね、ボク歩くの早いってよく言われてて…ごめん」
何回も謝ってくるクダリさんにこっちが悪いような気がして「もういいですよ」って言う。でもまだ申し訳なさそうに見てくるから次は気をつけてくださいねって注意してまた歩き始めた。今度はちゃんと私に合わせて歩いてくれた。
先行くなって言っといてあれだけど隣にいると恥ずかしいね。うん。
「何階?」
「んぁ、9階、の602号室。です」
「へぇ。ボクは8階だよ」
どうでもいい情報をもらった。うん、どうしろと。あなたがたのファンに売りつけろとおっしゃるのか。うん違うよね黙る。
エレベーターに乗って9階に行く。部屋の前まで送ってもらう
「えっと、上がります?」
そのまま帰すのも罪悪感があるので誘ってみる。別に下心なんてないよ。
「じゃあ上がる!」
じゃあってなんだろうかじゃあって。取りあえず鍵を開けてクダリさんが入れるようにドアを抑える。クダリさんは「そういうのって男がするんじゃないの?」って聞いてきた。まぁ、レディーファーストとかいう言葉もあるから多分そうなんだろうけど私は客を差し置いて自分が先に入るのは嫌だから問答無用で中にクダリさんを入れる。
「へー、質素な部屋だね」
そりゃあ必要な家具以外何もないし少しでも飾ろうと思って買い物に行ってたからね。
買い物袋を床に置いてクダリさんをソファーに座るように促す
キッチンにいって紅茶を入れる。砂糖は、入れなくていいか。n飲めるか聞いてないけど飲めるだろう。多分。
「どうぞ」
紅茶の入ったカップを目の前に置く。キョロキョロと辺りを見回してたクダリさんは紅茶を飲む。
突然、音がなった。ケータイの着信音的な音。クダリさんは「げ」と声を漏らすとポケットから変な機械を出して操作する。ぷつ、と音がなると同時に声が流れた。
【クダリ!貴方今どこにいるのです?!書類が終わってないじゃないですか!!】
クダリさんより少し低い声だった。なんだ、仕事サボってたのね。
他人事のようにボーっとやりとりを見ていた
「ごめんごめん。今戻るよ」
「大丈夫ですか?」
なんかヤバそうな感じだったから話しかけてみる、がそれがアダとなったようだ
【い、今のは女性の声…?まさかクダリ貴方】
そこまで言いかけて音は途切れた。クダリさんが通話を切ったらしい。いいのだろうか、なんか余計なことをしちゃったな」
「ごめん、兄さんがうるさいからもう行くね。紅茶ありがと、美味しかった。」
カップは既にカラになっていた。飲むの早いなこの人。そんなことを思ってるうちにクダリさんはさっさと部屋から出て行ってしまってた。
兄さんってことはノボリさん…なのかな。というかクダリさんって最初のときと口調違う気がするんだけど。あんなカタコトだっけ、もっとなんかこう…好青年を思わせるような人じゃなかったっけ。
「…まぁいいや」
まるで嵐のような人だなぁ。


----
あとがき

クダリばっかと絡んでる気がする。
次はノボリとも絡むはず
読んでくれてありがとうございます



[ prev / next ]
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -