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バーチにも負けない熱いバーチョを交わしてベッドに雪崩れ込むブロンドの男女。雰囲気を盛り立てる甘やか曲が流れ出した。
古いセピアの画面の恋人に目をやりながら、つむじや耳、頬に口づけを落とすソルベとジェラートに問いを投げかける。

「二人は恋人なの?」
「さぁ?」

あのブロンドはどうやら染めたものらしい。女優のアンダーヘアは純朴そうな焦げ茶だ。

「俺はジェラートが好きだし」
「俺もソルベ好きだけど別につきあってるわけじゃないし」

ほぼ予想通りの答えだ。ふぅんと抜けた声で返事をする。

「愛ってなんなんだ?」
「性欲?」
「俺らはあんたのこと好きだぜ」

決して博愛主義ではない彼らの言葉は真実だろうか。

「あたしも」

好きな人と一緒にいる、ただそれだけ。なんてつまらないこたえなんだろう。でも、シンプルで平凡で、きっと最善の答えだ。

四角い箱の中では睦みあった男女がシーツにくるまって朝を迎えている。ああ、なんてありふれたハッピーエンド。
リモコンでぶつりと甘ったるい世界を消して、本格的に触れ合う二人をおいて蜂蜜漬けみたいな甘い部屋からの脱出を試みた。
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