平和島少年の初恋について(交差点編:静正) ※年齢操作・大学生正臣と小学生シズちゃん。某CMパロ。 どこか古びたような曲が流れている。それでいて、どこか温かい曲が。 信号を曲がって、左。 そこを突き当たりに進めば、横断歩道が見える。長い長い白線を渡りながら、今日もあの人の姿を探す。 小さなビニール袋片手に、人ごみに流されそうになりながらも、綺麗な茶髪が視界にちらつく。 「あ、のっ!」 身体の奥底から絞り上げた声。 裏返ってしまった。不思議そうに誰かが俺の方を見るが、あの人はこちらを振り返らない。 「あの、正臣……く、ん、ッ」 息絶え絶えに、もう一度。 今度は振り返ってくれた。苦笑とも、喜びともつかない、悪戯が見つかってしまったかのような笑み。 「何だ、静雄また来たのか」 「いや、その、返事、」 「おーおーお前まだ小学生だろ?何、プリンと烏龍茶とは可愛い真似してくれるね」 俺の持つ子袋の中身を覗き込み、にやりと笑う正臣。 急かしたら負けだって本に書いてあったんだ。 じっくり、返事を待つ。 「……」 「静雄、気持ちだけは貰っとくわ。ありがとう、嬉しい。滅茶苦茶嬉しい。さんきゅ、愛してる。ううん、でも、まあ、お前が18歳になったらまた考えてやるよ」 「……正臣、」 「ん?」 「返事、待ってるから」 「静雄……お前は……」 困ったような笑顔。 実際、俺が原因だけど、それも可愛い。 ふわり、と掻き上げた髪から漂うシャンプーの香りを、素直に美味しそうだと思ってしまった。 「あのな、静雄。俺とお前は法律上、いや、なんていうか、」 「ずっと待ってる。毎日来る。でも返事はゆっくりで良い」 「そんな格好良いこと言うなよ……参ったなあ。こんな可愛い奴を振ったらバチが当たるぜ、俺」 「じゃあ、18歳になるまでここに来るから、それまで待っててよ」 「あと9年後だもんなあ。俺の年齢とお前の金が持つかどうか」 いつものように軽口を叩く正臣。お願い、と縋るような視線で追えば、気の抜けた笑い声が降ってきた。 「そうだなあ……じゃあ、あと9年経ったら」 「まさ、おみ」 「お前の名字、貰ってやるよ」 ―――――――――――― 大好きな!!!CMなのに!!!! クウウこれっぽっちしか表現出来ない歳の差静正ァ…;▽; ダンダンダンッ(床ドン) 2012/06/27 20:03 |