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劉備と婚姻が決まって、嫁ぐからには劉備を愛し家族になって、大切な孫呉との架け橋になろうと決意している尚香と、尚香の決意に気付き足枷になるような言葉は決して言うまいと思いながらも、いつか劉備と対峙する事になる未来まで見通せるから表情がどうしても曇る陸遜。婚姻の為に旅立つ前日に寿ぎに来た陸遜に、「ありがとう。幸せになるわ。だから、貴方も私のことは忘れなさい」って言う尚香。
今まで一度も言葉にせず、尚香は自分の気持ちに気付いていないと思っていたからハッとして顔をあげた陸遜に「貴方もここで、ちゃんと幸せになるの。約束して」って強い言葉で言う尚香に「……承知しかねます」って思わず言ってから、しまったと思う陸遜。
「それでも、約束して」と譲らない尚香に、「……私は忘れません。いや、忘れたくはありません。例え貴女が幸せの中でいつか私を忘れたとしてもです」って陸遜も譲らずに尚香を見つめたら、「いつも穏やかなのに、こんな時は頑固なのね」と瞳を伏せる尚香。
「忘れる訳ないじゃない」「私には忘れろと仰るのに」「私が出来ないから貴方に頼んだの」「私にも出来かねます」「頑固ね」「姫様も」互いに譲らず言い合い、視線が合うと僅かに緊張が解れて互いに微笑んだ。
「……言葉にはしません。ただ私のこの想いも姫様の決意と共に連れて行ってください。いつか貴女の前に大きな壁が現れたら、私の事を思い出してください」「ええ、きっと」「そうした未来とならないように私も努力します」「……ありがとう」「どうかかの地でも笑顔でいて下さい」と精一杯の笑みを浮かべて拱手する陸遜。
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